トーキョーハーバー

コンサルティングの現場から

経営コンサルティングという職業の魅力

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以前にプロフェッショナルファームで働くことの外形的な魅力に関するエントリを書いたが、考えてみると外形的「でない」魅力に関しては書いていなかった。そこで本エントリでは経営コンサルティングという職業そのものの魅力に関して述べていきたい。もちろん、これはいうまでもなく私個人が感じる魅力であり、必ずしも全員に当てはまるとは限らない。あくまでも一つの意見として読んでいただきたい。

 

私自身はこの仕事を短いとは言えない年数を行ない職位も相応になってきたが、ここまで飽きもせずに楽しく仕事してこれた最大の魅力は知的に面白ということが挙げられる。経営コンサルティングファームに依頼されるような「お題」はその出自からほぼ間違いなく難しい課題であり、それ故にそれを解く支援をすることは知的に刺激的なのである。

 

もちろん中には社内政治的な事情から第三者の意見として経営コンサルティングファームに依頼されるような仕事はゼロとは言わないが、このような社内政治に高額のプロフェッショナルフィーを払えるような余裕のある企業はほとんど存在しないと言っていいだろう。また良く言われる「高級文房具」型のプロジェクトもファームによっては存在するだろうが、伝統的なフィー体系ではこのような高級人材派遣型のプロジェクトは費用対効果が見合わないことが多い。コンサルティングのテーマの領域拡大とデリバリーモデルの多様化は起きているがそれでもなお経営者に対して経営ないしは戦略に関するアドバイザリーを提供する伝統的なプロジェクトは存在し続けているのである。少し話が逸れたが(高い費用を掛けて)外部の支援を必要とするくらい難しくかつ経営にとって重要なテーマを解くのは純粋に知的に面白いのである。私自身の経験でも戦略プロジェクトなどで「問題が解けた」と思える瞬間はありその瞬間は何とも言えない知的な興奮を覚える。またそれをもってクライアントである経営者と議論することは中毒になる面白さがある。

 

このように私は経営コンサルティングの仕事は知的に面白いと思っているが、同時に単に刺激的なだけでなくそれが目の前のクライアント企業そしてその経営者に役立っていることにはやりがいを感じる、というのがもう一つ私が感じている魅力である。決して独りよがりの知的マスターベージョンなのではなく、我々の提言がクライアント企業の意思決定に直接的、間接的に貢献していることが感じられるのである。当たり前ではあるが、アドバイザリーはクライアントが存在しないとできない行為であり、クライアントは何らかの課題を抱えているのである。もちろん中には課題が明示的でなく、我々も課題設定をするところから支援する場合もある。ただ何であれコンサルタントはクライアントの課題を解決するのが仕事であり、主語はあくまでもクライアントなのである。

 

我々との議論を通じて経営者に対して何らかの示唆を提供できたり、我々の提言が実際に経営判断に結びつき組織内でのアクションにつながり、結果として業績が良くなったりするのを見れるはやはりこの仕事の醍醐味だと思っている。私自身の経験からも「今の会議での議論は経営判断に繋がった」と確信を持てる瞬間がある。これは上述の問題が解けたときとはまた別の種類の興奮を私は覚える。そして先ほども述べた通り経営コンサルティングファームには「難しいお題」であるが故にそれが解決した場合には大きな付加価値を出したといえるだろう。(だからこそ絶対額としては高いコンサルティングフィーが正当化できるのである。)

 

長々と書いたが私自身、経営コンサルティングという仕事の魅力は①知的に刺激的なこと、②クライアントへの貢献を実感できること、の2点が大きいと思っている。(もちろんこの他にも外形的には以前にも書いた通り魅力はあると思っている。)