トーキョーハーバー

コンサルティングの現場から

ワードとパワポ

スポンサーリンク

割と有名な話ではあるがAmazonではパワーポイントの使用が原則として禁止であり、ワードでのコミュニケーションが求められているとのことである。また場合によっては会議の冒頭にはワードを全員が各自読む時間も設定されるらしい。これは事前に読むことを求めても結局は誰も読んでこないという現実的な判断が背景にはあるようである。

 

個人的にはこれは非常に面白いと思っているし多くの場合、理にかなっていると思っている。特にワード形式で文章を書くと極めて論理構成を明確にさせる必要があるため、論理的なコミュニケーションをするには適していると考えている。私自身もパワーポイントが主流のコンサルティングファームにおいては比較的珍しくワード形式のコミュニケーションが割と好きでありその理由は(以前にも書いたが)論理が明確でかつ資料が一人歩きしても論理を読み手に伝えられるというメリットがあるためである。

 

ではAmazonみたいな素晴らしい会社がパワーポイントを原則禁止しているということからパワーポイントがビジネスコミュニケーションにおいてダメなのかというともちろんそうではない。本質的にはワードは文章を用いたコミュニケーションを行うメディアであるのに対して、パワーポイントは視覚的なコミュニケーションを行うメディアである。そのため分析を用いてコミュニケーションをするにはパワーポイントが適しているのである。そもそも分析とは(名著「イシューからはじめよ」でも述べられている通り)比較であり、その比較を視覚的に見せるにはパワーポイントが最適なのである。そしてファクトベースが近代コンサルティングの基本である以上は、分析に裏づけされたファクトを用いてコミュニケーションが必要であるため、コンサルタントはなかなかパワーポイントから離れられないのである。

 

結局のところは一長一短であり、必要に応じて必要なメディアを選択する必要があるのである。ただし理想的にはそのどちらも使いこなせるようになっておくと状況に応じてコミュニケーションの方法を変えられるため、どちらも使えるようになっておくといいと思っている。