トーキョーハーバー

コンサルティングの現場から

流行りものの経営コンセプト

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ここ数十年はいくつもの経営コンセプトが提唱され、ある種の流行があり、やがて消えていった。〇〇経営、というようなものであれば思いつくだけでも、ROE経営、キャッシュフロー経営、EVA経営、ROIC経営、アメーバ経営時価総額経営、企業価値経営、株主経営、などが挙げられる。また最近ではコーポレートガバナンスコードが施行され、コーポレートガバナンスの改革が流行っている。

 

ただかなり多くの経営コンセプトはある種の流行のようなものとなりしばらくするとほとんど語られなくなったり、あるいは失敗事例などが取り上げられその有効性に疑問が投げかけられたりする。もちろん個別の事情はあるしそれぞれの長所もあれば短所もあると思うが、このような流行り物を見てきた素朴な感想としては、これらの経営コンセプト自体は良く出来ており、大半では学ぶべきことが大きいと思っている。

 

むしろ大事なのは(このような経営コンセプトの背景にある思想を深く理解した上で)、経営がそのコンセプトにコミットすることである。これは当たり前に聞こえるかもしれないが、違う見方をすると経営がコミットせずに「完璧な仕組み」を導入してもほとんど効果がないのである。コーポレートガバナンスのお手本のような仕組みを導入していてもガバナンス由来の問題を起こした会社もある。あるいはEVA(商標登録されているので一般名称としてはエコノミックプロフィット)を重視していると謳う会社でも長年「価値破壊事業」を抱え続けている会社もある。一見、文字にすると当たり前かもしれないが現実にはそのような企業は少なくない。

 

「流行りもの」であってもやはり流行るだけあってコンセプトそのものは深い思想が背景にはあり多くの場面で有効であることが多い。決して「流行りもの」に問題があるのではなくその実践にコミットしていないことに問題があることが大半なのである。