トーキョーハーバー

コンサルティングの現場から

ジタバタ考える

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昨日のエントリでスキルもある種のプロセスでありコンテンツではない、というような旨を書いた。そして経営コンサルタントとして経営課題を解きたいなら、「経営課題を解けるスキル」なるものを習得しようと考えるのではなく「経営課題」を考えるべきといったことも最後に書いた。(これも大分昔のエントリで書いた「何になりたいのかではなく、何をしたいのか」が大事である、といった話と通じる。)

 

このようなことを書くと、必ず「でも経営課題を解けるようになるためには経営課題を解けるスキルが必要」といったことを言う人がいるし、実際にいた。しかしこれは限りなく「女性を口説くのが上手くなるためには、恋愛ハウツー本を読んで『口説くスキル』を身につける必要がある」と言っているのと等しい。もしかしたら多少は役に立つかもしれないが結局のところ上手くなるには実際に口説いてみることが一番だろう。もちろん最初は上手くいかない。しかしそれにもめげずに回数を重ねるうちに徐々に上手くなるだろう。そしてもしかしたら自分なりの「恋愛ハウツー」も獲得できるかもしれない。しかし順番はあくまでも実践→ハウツーであり決してハウツー→実践ではないのである。

 

有名な話ではあるが大前研一氏は通勤電車の中で毎日車内の広告などで見かけた会社の経営課題を考えるトレーニングをしたと述べている。大前研一氏ほどの人物であってもこのような努力をしていたのである。私自身も随分昔から似たようなことは意識的にやってきたつもりではある。最初の頃はロクな視点が出てこなかったが何年も繰り返すうちに比較的短時間である程度は面白いことが言えるようになってきたと思っている。やはりいくらかコツのようなものは存在しないことはないが、結局のところは自分の頭でジタバタと考えてみるのが結局のところ一番の近道であると考えている。大事なことは「自分の意見を構築する」ということから逃げないことである。正直なところ「スキルがどうこう」と言っている人たちの大半はハナから自分の意見を持つことを諦めてスキルという幻想にすがろうとしているように感じられるのである。

 

結局のところ、自分なりの意見を持つためには自分なりにジタバタ考えてみるしかないのである。それから逃げてはならないのである。