トーキョーハーバー

コンサルティングの現場から

Bad old days

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コンサルティングファームというと一般に激務のイメージがある。これには私はある種の憤りを覚えている。なぜならば(他のファームのことは判らないが少なくとも私が所属するファームに関しては)一般に想像されるよりもはるかに労働時間は短いためである。感覚的には9時から遅くても平均では21時には大半の従業員は帰宅し、帰宅後はメールチェック以外は仕事をしないというのが体感値である。週末に出社することもまずない。実際に私自身もジュニア時代も平均すると9:00-20:30くらいであったと記憶している。

 

もちろん例外はありプロジェクトによっては日付を超えることが珍しくないものもないとは言わない。ただしこのようなプロジェクトはかなりの例外である。(ただしこういった例外が噂になりやすいため尾ひれがついて実態と乖離したイメージが出来上がっている印象はある。)また何よりもこのようなプロジェクトは社内のシニア・パートナー層でも問題視され一定の対策が打たれる。

 

ただし思い返してみると私が所属するファームもある時点まではかなり酷かったと認識している。週末出社、日付超えはもちろん、社内会議を24:00から始まることも日常的であったらしい。(今でもゼロであるとは言わないが、少なくとも日常的ではない。)このような働き方から今の働き方にはある期間(概ね5年程度)で変わったと認識しており、この期間中には日本支社としてはもちろん、グローバルの取り組みとして日本支社の働き方を変えようという動きがあったと認識している。

 

この期間には様々な打ち手は行われたが(そしてその詳細は割愛するが)、個人的には結局のところ一番重要だったのは価値観の変化だと思っている。つまりそれまではともすると「長時間労働はかっこいい、美徳である」というような価値観があったように思える。それに対してこの期間を経てからは「長時間労働は恥ずべきことである、悪である」という価値観になったのである。そしてこれは、そもそもファームとしてそれに取り組むと経営レベルで意思決定をし、全社員集会などは必ず日本支社長やその他の(シニア)パートナーたちが最初に繰り返し述べていたことによるものであると考えている。

 

以前にある会社の社長が「社長は一つのメッセージを1回社員に言うだけではダメである。3回くらい言うと『ああ、何か聞いたことある話だな』と社員は思い、10回くらい言うと『どうやらこれは重要なことらしい』と思うのである」と述べていたが結局同じことが起きたのだと私は考えている。


労働時間を減らすためにはこれくらいのしつこさと経営のコミットメント(とそれから派生した各種取り組み)により意識を変えることが大事であると思っている。