トーキョーハーバー

コンサルティングの現場から

経営課題としての人事

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過去にもちょくちょく書いてはいるが業界が成熟すると差別化要因は(余程特殊な参入障壁が先行者利益がない限りは)結局のところ人材によるところが大きいと考えている。言い換えると競争力は人材で規定されるのである。

 

もしそのように考えるといかに優秀な人材を採用し、その人材に活躍してもらう場を設定し、人材を育成し、評価し正しい人材を昇進させるか、またそれを実現をする仕組みを作るかは本来は人事マターではなく経営課題である。採用一つを考えても50年前ならともかく、今日は優秀な人材には多くの魅力的な選択肢がある中、給与水準も他の選択肢よりも著しく低く裁量も少ないような企業に会社の魅力などを訴えて優秀な人材が来ると考えるのは正気の沙汰ではないと個人的には思っている。昇格や裁量の与え方も同様である。

 

これらの課題に対して単に個別最適をすると相当ちぐはぐな人事制度が出来上がって不要な混乱を生むだけであり、解決をするためには社長が相当な腕力を持って多少強引にでも変えにいかないと上手くいかないと考えている。もちろんこのような変化を起こせば必ずうまくいかないことも起きるわけであり、それも覚悟して実施なければならないだろう。

 

そのため本来ならばCHROの立場は社内でも相当高くあるべきだし、またそれを社長が強く支援する、あるいは兼任するくらいの重要度をもって臨むべきだと考えている。一方で特に大企業であれば残念ながらそのようなそのように人事を位置付けているような企業は極めて少ない。しかしこれらは典型的な「緊急ではないが重要な課題」であり長期的にはこのような体制では競争力が低下すると考えている。見方を変えるとそこは経営課題のフロンティアであると捉えることもできるだろう。

 

この領域は経営課題に関わる人間であれば注目するべきテーマだと考えている。