トーキョーハーバー

コンサルティングの現場から

続・強い経営企画部

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少し前に本社の経営企画部のあり方についての(気合の入った)エントリを書いた。今回は少し補足をする。具体的には「経営アジェンダを積極的に立案する」という中で典型的な本社の経企が担当することの多いテーマについて順不同で述べていく。

 

本社経企の大きな業務には全社戦略の立案が挙げられる。戦略は一般的には事業戦略と全社戦略に分けられて、前者は事業部(の事業企画)が後者は本社経企が担当するこ。後者の全社戦略はポートフォリオ戦略と言い換えることもできる。特に低成長に直面している成熟企業においては規模は大きいが成長は見込めない事業から多少のリスクをとっても高成長が見込める事業に経営資源(投資と人材)を移すということは全社戦略において日本ではよく見られるテーマである。そしてこのポートフォリオマネジメントの中には事業買収・提携・売却といったいわゆる非有機的な施策の検討も含まれる。

 

また関連して事業ポートフォリオ間のシナジーを最大化することも本社経企の仕事である。論理的には複数の事業ポートフォリオを正当化できる理由はポートフォリオ間でシナジーがあることが必要であるためそのマネジメントは全社の視点から事業を俯瞰できる経企の役割である。

 

さらには複数の事業間の根底にある会社のミッションやビジョンを設定したり浸透させたりすることも広くは全社戦略に関連した仕事であり本社の経企が主導するべきテーマであるといえるだろう。

 

ここまでは事業戦略と前者戦略の対比の文脈から本社経企の仕事を述べてきたが他にも仕事はある。大きな塊は人にまつわるテーマである。例えば最適な組織構造はどのようにするべきか、あるいはどのように人材を獲得・活用するべきかといった課題は経企も関わることが多い。これは会社によっては人事部が担当することもあるが、人事部はどちらかというとオペレーショナルな業務に終始していることが多く、市場環境・競争環境・事業環境を考慮しながら大胆な変化を起こそうとするならばそれには経営の介入が必要であり経企が主導する方が自然な場合が多い。特に人事部は市場環境や競争環境などには構造上精通していないため経企の担当領域となるのである。

 

また個別の事業や機能の変化を起こすことにも責任を持つべきである。例えばある事業はその構造から痛みを伴うリストラクチャリングが必要であると客観的に見られる場合はそれを客観的な分析を用いて経営に示し、それを事業部に支持するように企画するべきなのである。このような変化は事業部に任せていると出てくることは構造上難しいため本社経企が経営の代理として主導するべきなのである。あるいは製造部の生産性を飛躍的に向上することが競争を勝ち抜く上で必須でありそのためには大胆な投資などが必要、といった状況でも製造部だけでなく全社視点での戦略的な見地から経企が企画するべきことが多い。

 

このようなことを経企は考えるべきなのである。