トーキョーハーバー

コンサルティングの現場から

他人との境界線

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直接ビジネスとは関係ない他人との境界線に関する考え方について。

 

他人と自分の境界線の引き方には二つの対極的な考えがあると私は思っている。考えというよりは価値観といってもいいかもしれない。

 

片方の極は他人も徹底的に内部環境と捉える考えである。この根底には人は相互に影響を与え合い人格が形成されるため本質的には人と人の境界線は存在しない、という考えがある。「愛とは一体感である」という(私の好きな)定義に則るとこの考え方は人類愛に溢れた考え方である。他人と自己との間に境界線はない以上、全てのものごとは自分事なのであり全てに責任を追うと考えるのである。国家などの大きな集団のリーダーにはこのような考え方をする人が多いように見える。

 

もう一方の極はどんなに仲が良くても、あるいはどんなに近しい家族であっても他人は徹底的に外部環境であると捉える考え方である。根底にある思想は直接制御できるのは自分自身のみでありそれ以外の一切の存在は多少の影響は与えられることはできるかもしれないが本質的には天気と同じように制御不能な存在である、という考えである。この考えでは他者への期待はゼロである代わりに自分自身の行動とその結果にはーたとえその結果が外部環境、つまり他者により大きな影響を受けたとしてもー全て責任を負い、他人のせいにはしないという思想である。

 

これらは二つのある種、極端な見方であり人によってはその中間的な見方をする人も多いかもしれない。ただこの二つの考えは対極的ではあるが一方で共通点もあると思っている。どちらも極端ではあるが、これらを価値観を持っている人たちは一つの幸福論に辿り着いており世界との関わり方に関する確固たるアプローチを有しているといえると私は思っている。

 

(おそらくほぼ全ての)人間にとって幸福の大半は他者との関係性の中で生じるといっていいだろう。もしそうならば他者との関わり方の方針を持っていることは必須であるといえ、上記の二つの考え方は一つの明確な指針になるといっていいだろう。もちろん上記二つの思想はいずれも極端なものであり、他者との関わりに関しては他にもさまざまな考え方がある。ただ他人との境界線という意味ではこれら二つの考え方はいずれもある種の明快さ、分かりやすさがあり、比較的腹落ちしやすい価値観であると私は思っている。