トーキョーハーバー

コンサルティングの現場から

Client interest first

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この仕事を始めてまだ二年目くらいのときにある小売企業の役員会議に何回か出席して傍聴できる機会があった。その会議は正直、当時の私から見ても必ずしも効率的とはいえない運営ではあったが一つとても強く印象に残ったことがあった。それは何らかの事業責任者が何らかの取り組みについて説明するとその会社の社長は必ず「それはお客様のためなのか?」と訊いていたことである。この社長の言動から目先の利益よりもまずは顧客のことを考えて価値提供すれば、最終的には自社の利益につながるという信念が感じられたのである。

 

コンサルティングにおいてもクライアントインタレストファースト、クライアントの利益を優先するべし、という考えがある。そのほかにもコンサルティングはビジネスではないので営業してはならないし売上を追ってはならないといった考え方もある。これらはどれも一見理想論に見えるがファームのかなりシニアなパートナーたち(概ねパートナーを20年〜25年程度やっている人たち)は先ほどの社長同様にあくまでもクライアントを基軸に考えているのが感じられるのである。もちろんファームも慈善事業ではない以上、少なくとも採算は合わせる形にはしなければならないが、そのようなプロフェッショナルアレンジメントはあくまでも思考の最後の最後にくるべきものであり、実際に彼らはこのような思考を自然としているように見えるのである。そしてそれが結果的に彼らのプロフェッショナルキャリアの成功(この単語は嫌いではあるが便宜上用いる)にも繋がっているように見えるのである。

 

これらは一見青臭い理想論に聞こえるかもしれないがやはりプロフェッショナルサービスに従事する者、特に提案活動に携わったりプロフェッショナルフィーの議論をするようになる立場の者であれば常に肝に命じておかねばならないことだと思っている。