トーキョーハーバー

コンサルティングの現場から

個人コンサルのパーディアム

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パーディアムに関する四方山話。

 

以前にも少し書いた通りプロフェッショナルとしてパーディアム(人日単価)にはこだわるべきだと思っている。パーディアムこそがその人の付加価値の代替指標と言えるのである。

 

ファームに所属している場合、パーディアムは職位ごとに設定されておりプロジェクトに責任を持つパートナーはパーディアムを考慮しながらチームを組成し予算をクライアントから貰う報酬の範囲内に収めなければならない。そしてこのパーディアムは「びっくりするくらい高い」のである。新卒なり中途なりでファームに入ると研修などで大抵「皆さんの単価は1日あたりXX万円なのでその自覚を持って働いてください」などと言われるのである。実際、私も大まかな単価を聞いたときはギョッとしたのを覚えている。

 

ただこれはクライアントから貰う報酬であってコンサルタントが貰う給料ではないのである。結局のところこのパーディアムからバックオフィスのコスト、家賃、未稼働時に生じるコスト、研修費などを賄うのである。

 

一方で個人コンサルティングを行なっている場合はそのようなコストはほぼ発生しないためにほぼ報酬=給料となる。このときどのようにパーディアムを設定するべきか、というのは個人コンサルを始めるにあたって考えなければならない論点となる。これはさまざまな考え方があるが私自身が個人コンサル(の真似事)をしていた際は、基本的には想定給料÷250日を目安にしていた。そしてこの想定給料は自分がファームにいた場合に相当する職位の年収×一定のプレミアムで算出していた。例えばファームでの年収が仮に1200万円だったとするならば、そこに一定の割合(たとえば1.5倍)を掛けてそれを250で割った7.2万円となる。2倍ならば9.6万円である。このプレミアムは結局のところ個人コンサルで稼働が100%になることはなく、アカウントなりピッチなりの活動もしなければならないためであり1.5倍とするならばデリバリーの稼働は67%を想定していることを意味する。また現実問題としてファームに所属していないのであればファームに所属していたよりは高い報酬がないとあまり経済的な便益がないため、という側面もある。(そのため私はファームにいた時の職位よりも一つ上の職位での年収を計算式では用いていた。)

 

この方式に則るとクライアント企業からするとファームに依頼するよりもはるかに安く映り、一方でコンサルタントの方からしてもファームで所属するよりも高い報酬が得られるのである。またこの方式は更に1日8時間としパーディアムを8で割れば時間あたり単価を出しそれを用いることもしていた。具体的には「週に1回2時間のカウンセリングセッション」みたいな案件には時給ベースでのパーディアムを適用できるのである。

 

なおこれらの根底にある思想は「コンサルティングはビジネスではない。それゆえにクライアントへの付加価値は提供することは当然として、その付加価値に見合った報酬がパーディアムよりもはるかに高かったとしてもそれを請求するのではなく、あくまでも時給ベースでの報酬を考えるべき」というものがある。(この辺りは以前に紹介した波頭氏の「プロフェショナル原論」と同じ考え方である。)

 

私自身はこの方式は極めて単純ではあるが、それ故に透明性が高くまた双方への納得度も高いために非常に便利だと考えている。これは個人コンサルのパーディアムの一つの目安になると思っている。