トーキョーハーバー

コンサルティングの現場から

新興ファームに関する雑感

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新興のコンサルティングファームに関して。あくまでも印象論。

 

経営コンサルティング業界は比較的プレーヤー数が限られており安定しているが、ちょくちょく新興のファームは生まれている。その多くはファームといよりは数名のパートナーが独立した個人事務所といった体裁だが、中には一定の規模を目指しているファームもあるように思える。(そして中には実際にそのようになったファームもある。)

 

このような新興のファームを横目で見ている印象としては創業メンバーは一流であることが多く、また創業に近い時期からいるマネージャーからパートナー級の幹部メンバーも非常に優秀であることが多いように見える。この幹部たちは大手ファームなどで活躍していたものの新興ファームでの自由度に魅力を感じて(裏を返すと大手ファームの窮屈さを感じて)、参画していた人たちが多い印象である。

 

創業からある程度の時点まではファームのメンバーは極めて優秀であり、そして人材がほぼ全ての資産と言っても過言ではないコンサルティング業界においては一定の存在感を出すのである。(ただし最近は以前にも書いている通り規模が効きやすくなってきた傾向はある。)ここまでは新興ファームは辿り着けるが、問題はそのあとだと個人的には思っている。

 

ある程度の知名度と規模になってくるとメンバーをパートナーが一本釣りする、というようにはいかなくなり、中途なり新卒なりで人をシステマチックに採用しなければならなくなる。このようになると徐々に求職者からすると大手のコンサルティングファームとの違いが見えなくなり、結局ブランド力で負けてしまい人材の質が大手よりも劣ってしまう傾向があるように見える。このようになってしまうと社内では初期メンバーと新たなメンバーでは能力的なギャップが生じデリバリーに苦しみ、気づくと品質の低さを低価格で補うデリバリーモデルに依存した中小ファームになってしまいがちである。

 

一時期は話題になった新興のコンサルティングファームもしばらくすると上記のようになってしまう場合が多い印象がある。これを避けるためには結局のところ、なんらかの大手にはない独自のコンセプトとそれを具現化したサービスラインを構築する必要があるのではないかと私自身は考えている。(実際、新興ファームの中には1-2社、そのようになったファームもあると認識している。)もう一つの方向性としては採用できるメンバーでもデリバーできるようなプロダクトを開発するということも挙げられるが、これはどちらかというと論理的な解であり創業メンバーが必ずしも望んだことではないことが多い。

 

私自身、新興のコンサルティングファームを立ち上げる人たちは尊敬するしある種の憧れも正直なところ抱いている。だからこそ上記の壁を乗り越えるコンセプトを持ったファームが出てきてほしいと思っているのである。