トーキョーハーバー

コンサルティングの現場から

率か額か?

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複数の事業などの成長性を分析する際には一般的には成長率を見て比較する。そして成長率の高いビジネスほど有望と位置付けられCAPEXなどが優先的に割り振られる。これ自体は当たり前に見えるが、このようなとき案外、絶対額の視点が抜けがちである。つまり成長率は低くても事業の規模が大きいために成長額で見るとはるかに高成長だが規模の小さい事業よりも大きいのである。このような事業は確かに成長性は低かったとしても規模が大きいために会社全体の利益額の成長には結局のところ貢献度が大きく、結果的に会社への重要性は高いのである。このように率だけに捕らわれてしまい額の視点が抜けてしまうと会社への影響を正しく捉えられないのである。

 

同様のことがエコノミックプロフィットでも当てはまる。企業が一年間で生み出す価値であるエコにミックプロフィットは(ROIC - WACC) x IC (投下資本)で算定されるが、ROICが重視される傾向が多い。ROICもやはり率の議論であり、案外、規模の議論であるICの視点が抜けがちである。たとえROICが低かったとして(WACCスレスレであっても)、ICが巨大であればやはり生み出す付加価値の絶対額は大きく、企業にとっては結局のところ額の方が大事であることが多いのである。

 

成長性を考えるときは率だけでなく額の視点も忘れないでおくべきなのである。