トーキョーハーバー

コンサルティングの現場から

最適昇進速度問題

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ずいぶん昔にファームで長期的にパフォームするのは最速で昇進したような人ではなく標準的な早さで昇進した人である、という統計があるといった話を聞いたことがある。このステートメントは出所不明であり私自身は結構疑わしいと思っている。というのも特にここ最近、社内でパートナーになるような人たちは割とジュニアの頃からほぼ一貫してパフォーマンスが高くて標準的な速度よりもだいぶ早く昇進している人たちが多いためである。

 

ただ早く昇進しすぎることの弊害は確かにあるとも思っている。やはりどんなに優秀な人であっても経験を積んだ方がコンサルティングスタイルに厚みが出るため、次の職位に昇進できたとしても敢えて昇進をせずにある程度、時間を掛けるというのも一つの考え方である。実際に非常に優秀な若手の中にはそのような考えの元、昇進を意識的に遅らせている(といっても放っておくと途轍もなく早く昇進するところを標準的なタイミングまで抑えている)人もいる。

 

この「最適昇進速度問題」に関して私自身はマネージャーまでは昇進できるならさっさと昇進し、マネージャーおよびプリンシパルで少し時間を掛けるのがいいと思っている。理由はマネージャーになると自由度が増すためである。アナリストやアソシエイトは原則として一つのデリバリーに(ファームによっては複数のデリバリーを同時に担当することもある)アサインされる形となりあまり自由度がない。しかし一旦マネージャーになると提案書の作成やファームの知見構築にも一定の時間を割くようになりデリバリー自体はある程度ジュニアなチームメンバーにも任せられるようになる。このように自由度が増した状態で少し長めに時間を使えば自分の興味のある活動に時間を使え、経験の種類も増やせると思っている。またアソシエイトやアナリストだと直接仕事をするのはパートナーというよりはマネージャーやプリンシパルが多いが、マネージャーは直接パートナーと仕事をすることが多くなるため、ここで時間を使えばさまざまなパートナーの芸風を見ることができ学びも増える。

 

昇進速度をコントロールするというのはそもそもかなり優秀な人でないと難しいが、それでもプロフェッショナルファームにいるならどの職位でどれくらい時間を掛けるべきかは少し意識してもいいかもしれない。