トーキョーハーバー

コンサルティングの現場から

決める

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以前にも少し書いたが、何らかの意思決定をすること、もっと分かりやすく書けば、何かを決めること、ということの負担はかなり過小評価されていると思っている。決めるというのは非常に脳に負荷がかかる行為なのである。

 

このことが強く感じられるのは今すぐ決めなくてもいいときである。このような状況では多くの場合、意識の有無にかかわらず「今は決めなくてもいいし、もっと待てば情報も集まりより良い判断ができるから決めるのは先延ばしにしよう」と考えがちである。しかしそんな時であっても、その時点でのベストエフォートの仮の答えを必ず出す習慣を身につけるべきである。仮の答え、というのはつまり状況が進展したら判断を変えてもいい、という意味である。これはつまり仮説である。

 

ビジネスでは仮説思考の重要さが語られる。そして仮説思考においては「いかに良質の仮説を出すか」について多くの紙面を割かれている印象である。もちろん仮説の質は非常に大事であるが、そもそも仮りの答えを必ずその場で出すという習慣を身につけることも質と同じくらいか場合によってはそれ以上に重要である。

 

仮説と書くと難しく見えるかもしれないがこれは何も仕事に限らない。休日の朝に「今日の昼に何を食べるべきか?」といったような極めて瑣末な日常的な論点(例によって「べき」が入っている)であっても、想像以上に仮の答えを出すことを回避していることに気付くだろう。特に情報不足を言い訳に答えを出さないことが多い。しかしだからこそ、その時点でのベストエフォートベースでの仮の答えを必ずその場で出す規律を持つことが大事である。これは仕事でも長期的なキャリアを考えるときも日常で生活であっても、である。(一般には優柔不断な人はモテないと言われているが、少なくともこの習慣が身につけばその面は回避できる。)

 

私自身、どんなときも仮の答えをその場で出すことは意識しているが、それでも答えを出すことを逃げていることに気づく。しかしだからこそ仮の答えを決めることには価値があるのである。

 

必ずその時点での仮の答えを出す、答えを出すことに逃げてはならないのである。