トーキョーハーバー

コンサルティングの現場から

「パートナーの風格」があるジュニア

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以前にあるところで少し、入社して1年前後のアソシエイトやアナリストでもパートナーになりそうな(なれそうな)人は割と分かる、みたいなことを書いたところそれは具体的にどのような人か、という質問がきた。これはまだ感覚的なところが大きくなかなか自分の中でも言語化されきっていないが、少し書きながら考えをまとめていきたいと思う。

 

自分の中でも完全に構造化されていないために特徴を言語化すると下記のような点が挙げられる。なお、これらは密接に関係はしておりMECEにはなっていない点は予め断っておく。

●問題解決能力が非常に高い
●落ち着きがある(Maturityが高い)
コンサルティングに矜持を持っている

 

一つ目は分かりやすい。コンサルティングの芸風は決して単一ではないが、コンサルティングは結局のところクライアントが抱えている何らかの問題を解決することが根本にある。人によっては独自の人脈や、聴く力や、ある種の人間的に魅力を武器にしたり、あるいは上手く他のコンサルタントとクライアントを繋いで組織のレバレッジを活用したりしているコンサルタントはいるが、問題解決能力がないと一人のコンサルタントは務まらない。ここでいう問題解決能力とは教科書的には何らかの①課題を定義し、②それを分解し、③それらに対して答えを出し、④それを腹落ちする形で伝える、ことである。(この定義は非常に無味乾燥としていて好きではないが一旦はこれ以上は割愛する。)

 

「問題解決能力が高いこと」と書くと(特にコンサルティング業界外の人からは)あまりにも一般的に聞こえるかもしれないが、現実問題としてこの問題解決能力はそれなりに経験がある人たちでもかなり差がある。パートナークラスになると流石に最低限のバーは越えているが、それでも「とてつもなく問題解決能力が高い人」と「ボチボチな人」の差は大きい。いずれにせよこの問題解決能力がコンサルタントの基礎であり、それがクライアントへの根本的な提供価値なのでこの能力は必須である。そして「パートナーの風格がジュニアな時代からもある人たち」はこの能力がやはりめっぽう高いのである。

 

二つ目は年齢不相応な落ち着きである。アナリストなら20代前半、アソシエイトでも20代後半から30代前半であることが一般的であるが、これくらいの年齢だと大半の人は若者独特の浮ついたところがある。これは単純に話し方や服装などの表面的なことではなく(もちろんこれもあるが)もっと内面的なものである。それは「自分が、自分が」といった気負いに起因していると思われるものである。このようなエゴがあるとそれは言動に滲み出て結果的に幼さと映る。しかし「パートナーの風格がジュニア時代からある人たち」にはそれが感じられず、エゴを出さずに純粋にクライアントと、クライアントが抱える問題に向き合うことができるのである。そのためたとえ顔や肌などの外見は若くても独特の風格がある。ジュニアとしては優秀でも人によっては若さ由来のエゴ(と思われるもの)が滲み出ていてマネージャーやプリンシパルで苦労しそうな人もいるが、この本エントリで述べている様な人たちにはそれが感じられないのである。

 

三つ目はコンサルティングという仕事にプライドを持って臨めることである。この仕事は(最近はアドバイザリーだけでなく実行も担ってはいるものの)あくまでもアドバイザリーを通じた問題解決が基本であるため、最終的な判断・実行そしてそれに伴う責任はクライアントにある。しかし「究極的には無責任」だからこそ自分たちのアドバイザリーは完璧でなければならないし、そのような気概でコンサルティングを行わなければならない。そして「パートナーの風格があるジュニア」はそれがおそらく理屈だけなく心から理解しているように見える。

 

最初にも述べた通り上記はいずれも密接に結びついていることであるが、ジュニアのうちからパートナーの風格がある人はこのような特徴があると思っている。(なお、このような風格がなくてもパートナーになる人は大勢いることはここで述べておく。)