トーキョーハーバー

コンサルティングの現場から

CXO論

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例によって素人なりの組織に関する意見。

 

法的な役職ではないものの企業には様々なCXOがいる。CEO、CFOはかなり一般的で他にもCIO (Chief Information Officer)、CSO (Chief Strategy Officer)、CMO (Chief Marketing Officer)、CTO (Chief Technology Officer)、CHRO (Chief Human Resource Officer)などが挙げられる。最近だとCDO (Chief Design Officer)なども見かけるようになってきている。

 

どのような場合にCXOを設置し、どのような場合はCXOを設置しないのだろうか?例えば財務の場合はわざわざCFOを設置せずに、大半の企業で存在するでろう財務部長に似た仕事を任せるべきだろうか?一つの考え方としては、その機能が当該企業にとって重要であればCXOを置きそうでなければ置かない、ということは言えるがこれはまだ考えとしては緩い。より厳密にはCXOはその機能を経営マターとして管掌すると言えるだろう。製造業ではまず見ないCMO消費財企業では置かれているケースが多いのは、それはマーケティングはオペレーショナルマターではなく経営マターであるためである。

 

経営とは以前にも書いた通り、オペレーショナルには起きない変化を起こす仕事である。オペレーションは「昨日行ったことを今日も行い、明日も行う」ようにできておりその中で多少の改善はオペレーションの範囲内で行われても改善を超えた変化は起きない。M&Aはその典型であり、他にも組織変更、ビジネスモデルの変更(例:ファブレス化)、大胆な地域拡大、事業撤退、会社変革などが挙げられる。

 

CXOは経営マターを取り扱うと書くと当たり前のように見えるかもしれない。しかしこれをもう少し掘り下げると異なる絵が見えてくる。CXOは経営マターを取り扱うということはCXOの指示はそれは経営からの、言い換えるとCEOからの指示と同義であるべきである。CXOというのはCEOの分身であり、本来ならばCEOが扱うべき問題であるがCEOのキャパシティに限りがあるためCXOに任せていると見るべきである。そのためCXOの指示というものは本来ならばCEOの指示と同義であるべきである。(ただし現実に異なる人間が指示が出ているため、CXO間での総意になっている必要がある。)しかし現実にはCEOの言うことは聞いてもCXOの指示は優先されなかったり場合によっては無視されたりすることがある。これは経営執行上、大いに問題である。

 

結局、これは現実にはCXOは二つの役割を担っていることに起因していると考えられる。本来ならばCXOは経営マターのみに注力するべきであるが、一方で現実にはオペレーション上の機能も担っている場合が大半であり場合によっては後者の業務の方が多い場合がある。そのため事業部などのオペレーションを担っている部門からするとどうしてもCEOの分身からの指示、というよりも「バックオフィスからの面倒な依頼」と見えてしまうのである。

 

そのためCXOは単に役職を設置するのではなく、その権限も明確にする必要がある。そうしないと単に肩書きが変わっただけで旧来の「XX部長」(例:財務部長、人事部長、情報システム部長)としてしか機能しないだろう。そしてこれもまた経営が考えるべきことである。

 

CXOとは単なる肩書きではなくCEOの分身としてある機能の経営マターを管掌する役職であり、CXOの指示はCEOの指示とみなされるべきなのである。