トーキョーハーバー

コンサルティングの現場から

自分だったらこうする

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以前にフィードバックは状態ではなく行動を指摘するべきであるというエントリを書いて。本エントリではもう少しフィードバックの仕方に関して補足する。

 

フィードバックは状態ではなく行動を指摘するという考えの背景にはファクトベースから入るという思想がある。フィードバックの基本はまずはその人の過去の行動というファクトを指摘する。その上でその行動は話し手にとってどのように見えたかを伝える。これはファクトではなく主観であるが、ファクトから合理的にそのように考えられるべきである。そして最後に改善案という将来の行動の提案をする。これが理想的なフィードバックの流れが基本である。いきなり2ステップ目のどのように見えたか、あるいは3ステップ目の改善提案をすると聞き手はそれを受け入れる準備ができていないが、最初にファクトから入ると聞き手も受け入れやすい。

 

最も大事なのは将来の行動だがそのときはなるべき「自分だったらこうする」という言い方にするといいだろう。理由は二つある。一つ目はこの言い方をするとかなり具体的になることが多い。特に聞き手のアウトプットに対してフィードバックをする場合は、このような言い方をするとそのまま行動に落とし込める粒度になりやすい。二つ目は感情的に受け入れやすいことである。フィードバックは職位が高い人から低い人に対して行われることが多いが(本来は必ずしもそうである必要はない)、そのときに「こうするべき」というような言い方をすると命令にどうしても聞こえてしまい、それは特にプロフェッショナルファームのように役割の違いこそあれ指揮命令系統がない組織ではその精神に反する。しかし「自分だったらこうする」という言い方をするとあくまでもやるかやらないかは本人次第であるため、相手への尊重がある。

 

私自身、チームメンバーのアウトプットに対してコメントする際もこのような言い方をすることが多いし、実際に昔チームメンバーからも「そのような言い方をするのは特徴的だ」と言われたことがある。(そしてそれは普段から意識していたことだったので嬉しかった。)あくまでも私のコメントを取り入れるか否かはその人次第であり嫌なら反映しなければいいだけである。逆に私の仕事はチームが取り入れるに値すると思われるようなコメントをすることである。

 

フィードバックをする際は「自分だったらこうする」という言い方意識してみるといいだろう。