トーキョーハーバー

コンサルティングの現場から

雰囲気問題

スポンサーリンク

コンサルティングファームで働く人たちはノンパートナーはもちろんのことパートナーであっても大半の場合クライアントよりも若いため、ともすると「軽く」見られがちである。そのためこの仕事に就いた人たちの多くはあの手この手でクレディブルな雰囲気を纏うように試みる。床屋に行って「一番老けた髪型にしてください」と言った人もいれば、ゴルフなどの「おじさんウケ」のする趣味を始めてみたり、他のファームで干支を一回り『誤魔化し』そのために古いアイドルを覚えた、といった猛者?も居た。(そしてこの人は確かに干支を一回り誤魔化せそうではあった。)

 

もちろんそのようなことは所詮は小手先のことでありクライアントからはそのようなものはすぐに見破られる。しかし小手先芸はともかくとして、若くても説得力があり信頼される話し方ができる人、そのような雰囲気がある人とそうでもない人がいることもまた間違いない。そしてそのような雰囲気がないとこの仕事はそれなりに苦戦するのである。実際に若くても早く昇進する人たちは(他にも色々な要素があるが)やはり実年齢よりもはるかに落ち着いた雰囲気をまとっている。新卒でとてつもなく早く昇進した何人かの知人は実年齢よりも10歳くらいは歳上の雰囲気を醸し出している。

 

この「雰囲気問題」とでもいうべき課題は案外、新卒よりも中途の人の方が苦戦することが多い気がする。というのも新卒の人たちは最初からこのような問題に直面するため、自然とそれに取り組み程度の差こそあれ各人なりのやり方を見つけている人が多い。ところが中途入社組の人たち、特に日系の大企業出身者の場合、そのような訓練をしてこなかったままある程度の年齢となり、そこからこの業界に入ったためにある種の戸惑いに直面する人も一定数いる印象がある。本人としては丁寧な喋り方をしているつもりでも側から見るとそれは不必要な丁寧さであり、むしろ自信がなさそうに見えたり「小物感」が出てしまったりする。(逆に新卒でこのような環境に慣れた後に、伝統的な組織に入ると全く正反対の課題に直面する。)

 

これらは何か簡単な解決策があるわけではなく、個人個人がその人の性格や見た目に応じて個別の最適解を模索するしかない。しかし何であれ「自分の雰囲気を作り込む」ということはこの業界で仕事をする以上、逃げられないことだと思っている。