トーキョーハーバー

コンサルティングの現場から

タダでも要らない人

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コンサルティングファームは当たり前ではあるがプロジェクト採算性を取っており、プロジェクトのコストの大半は社内チャージされるパートナー・コンサルタントの人日単価である。そのためプロジェクトの採算に責任を持つようになると当たり前ではあるが同じ単価ならとにかく優秀な人をプロジェクトにアサインしたいと考える。その結果としてパフォーマンスが高い人には沢山の社内オファーが集まり、逆にパフォーマンスの低い人は声が掛けられなくなる。これは単純な市場原理が働いていると捉えることができる。一方でパフォーマンスが低くあまりにプロジェクトにアサインされなくなると人事部が当人には知られない形で人日単価をディスカウントしプロジェクトに採って貰えるようなある種の救済措置が取られる。問題はパフォーマンスが低い人の中には一定数、「タダでも要らない人」が生まれる。

 

これは結局のところその人が出す付加価値よりもその人がいることで生じるコストの方が大きいということを意味する。このように書くと「いくらなんでもタダでも要らない、ということは無いのではないか?最悪、単純作業でもやってもらってあとは何もやらなければ流石に正味の付加価値がマイナスにはならないのではないのか?」と思うかもしれない。しかしチームに人がいることで生じるコミュニケーションコストは案外大きい。特にパフォーマンスの低いコンサルタントを直接面倒を見ることになるマネージャーの時間はかなり貴重であり、その時間が消費されるのは結構痛いのである。このような状態になる理由の大半は、どんなに簡単なことでもローパフォーマーからは「完璧なアウトプット」が出てこず、必ずマネージャーが手直しをしなければならないためである。もちろんマネージャーの依頼の仕方が悪い可能性もあるが、中にはどんなに細かな作業に落とし込んで仕事を依頼しても手直しが必要のない完璧なアウトプットが出ないことがあるのである。こういった事態になるとかなり挽回は難しいが、究極的にはどんなに細かなことであってもとにかく完璧な仕事をする、ということを意識するしかないだろう。

 

一見簡単なことであっても100%完璧な成果を出すという姿勢は重要なのである。