トーキョーハーバー

コンサルティングの現場から

フレームワークを作る

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この業界に入りたての時に、当時いた業界でも比較的有名なあるコンサルタントが担当する研修を受ける機会があった。内容はかなり基本的な財務諸表の読み方やフレームワークの使い方が中心であったが、その中でも一つとても印象に残っていることがある。具体的には、フレームワークを説明した後にそのコンサルタントは「皆さんは有名なフレームワークを使いこなせるようになるのではなく、有名なフレームワークを作ることを目指してほしい」と言っていたことである。それを聞いたとき、確かに考えてみると有名なフレームワークや分析手法の多くはコンサルタント(残りは経営学者)が作っているのであり、目指すべき姿としてはそれが正しいだろうと当時、強く思ったのを覚えている。(余談ではあるが、残念ながら日本人で世界的に有名なフレームワークを作り出した人はほとんどいない。私の理解ではマッキンゼー大前研一氏の3Cと一橋大学野中郁次郎氏のSECIモデルくらいだろうか。)なおここで述べているフレームワークは、たまに4個くらいの単語の頭文字を取った雑な「フレームワーク」のことではなく、一定数の人が認知し実際に使用しているものを指している。また同様にプロジェクト固有のフレームワークのことでもない。こちらは特定クライアントの特定の状況で有効なフレームワークを作ることの価値はあると思っているが、ここで述べているのはあくまでビジネスの世界でより汎用的に使えるものを想定している。

 

これまでのところは会社内でちょくちょく使われるフレームワーク(というよりも業界分析手法)は一つ作り出すことはできたとは思っているはいるが、残念ながら業界内で知られるほどのフレークワークは作れていない。果たして自分がこの仕事を辞めるまでにそのようなものを発明できるかは甚だ自信はないが、それでもこういった視座を持つことは大事だろう。この業界で食べていこうと思ったらそのくらいの目線は持つべきだと思っている。