トーキョーハーバー

コンサルティングの現場から

プライベートとプロフェッショナルの狭間

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今の職業ではシニアになればなるほどクライアントとの関係構築が重要になってくる。そしてその関係性構築においては会社対会社の付き合いというよりは個人対個人の要素が強くなってくる。そのため、シニアなコンサルタントになればなるほど、クライアントと個人的な関係性を構築することが求められる。

 

クライアントと個人的な関係性を構築するためには一般的には仕事との関係に加えて宴席なりゴルフなりを通じて深めるというイメージがあるし実際にそのような方法を取る人もいる。一方で中にはそういったものが性格的な苦手な人も一定数おり、私自身もその典型である。私は交友関係は狭く、性格的には男女問わず「狭く深く」を好む人間であり、またそもそも人間付き合いが苦手である。そのため、そういった性格の人間が「クライアントと個人的な関係性を構築しましょう」と言われても困ってしまうのである。仕事の話であればいくらでもできるが、仕事から離れると単純に何を話したらいいのか分からないのである。特に自分はビジネス(商売)というものそのものに関心があるため、仕事でもプライベートでもかなり何かしらビジネスに関連したことを考えるのが好きだし、そういった話をしている。(従ってそういった話が好きな人としか男女を問わず付き合えない。)しかし一方で自分が関係を構築しようとするクライアントはそのようなことに必ずしも興味がないかもしれない。少なくとも自分がこれまで会った人の中で自分と関心領域が重なっている人に遭遇したことはかなり少ないため、目の前のクライアントが個人として同じ領域に関心を持っている可能性は確率的には低いはずである。また逆にクライアントが個人として関心があることに私自身が関心を持つ可能性もまた同様に低い可能性が高い。またそもそも仕事のために、特に依頼を受けるために個人的な関係性を構築しようという発想自体がどうにも個人的な関係を構築する上で不純な気がしてしまい、言い換えると相手にとって失礼な気がしてしまい、躊躇してしまうことが多い。そのためこういった性格の人は個人的な関係性構築に苦戦するのである。

 

今でもこの問題は根本的には解決していないが、それでもあるときから少し方向性が見出せた。それは「プロフェッショナル・プライベート」とでも言うべき領域に着目することである。これはクライアントが日常的には直面する物事は大きく、プロフェッション(仕事)に関することと趣味や家族などのプライベートに関することに分けれれるが、その狭間にプロフェッショナル・プライベートとでも表現できる仕事に関連した個人的なことが存在する。例えば、このクライアントが所属する企業の中で個人的に何をやりたいと思っているのか、あるいは当該企業やこのクライアントが所属する部署ではなく、その人個人がプロフェッショナルとして直面している課題は何なのか、などはこの領域に当てはまる。このようなことであれば個人的なことではあるが仕事に関係はしているため、私自身は心から関心がある領域であるため純粋に話していて楽しいし、また私自身はアドバイザリー体質のため、何らかの形で貢献したいと思える内容である。こういった領域から関係構築をするのがいいと考えている。

 

人はプロフェッショナルとプライベートの間にはプロフェッショナル・プライベートと呼べる領域が存在する。仕事を通じて誰かと関係性構築をするときはこの領域に着目してみるといいだろう。