トーキョーハーバー

コンサルティングの現場から

女性コンサルタントに関する雑感

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コンサルティングファームの多くは何とか女性コンサルタントの採用を増やそうとしている印象である。感覚的には新卒・中途で入社する男女の割合は7:3から6:4程度の印象であるが、優秀な人の割合、あるいは経営コンサルタントに適した人の割合が男女で変わらないとするならば(個人的にはそう思っている)、素直に考えて人口の半分は女性であり優秀な/適した女性を採り損なっている可能性は高いため、採用する側からするとそこを戦略テーマにするのは自然といえるだろう。多少は「男女共同参画社会実現」という側面もあるかもしれないがコンサルティングファーム各社が女性の採用を増やすのは純粋に効率の問題であると理解している。これは採用する側の理屈であるが、一方採用される側に目を向けると、色々と話を聞く限り女性はどうにも経営コンサルティングファームへの就職を躊躇する人が男性に比べて多いようである。その理由はさまざまではあるが入社後にちゃんとパフォームができるかどうか不安を覚える人たちは多い印象である。確かに事実として経営コンサルティングファームには女性は少ない。特にパートナークラスになるとその差は顕著である。大手のマッキンゼーとBCGの日本支社のホームページを見ると、マッキンゼーは女性パートナーは43名中2名、BCGは47名中4名と女性パートナーは10%に満たない。そのため女性がファームで活躍できない、と思い、結果として応募しない人たちがいても不思議ではない。(もちろん学生でパートナーの人数を確認している人は少ないと思うが、社員の男女構成を見て不安を覚えている人は多いようである。)

 

しかし私自身はこの仕事に関心があるなら男女比の偏りは気にせずに応募するべきだと思っている。その最大の理由は仮に辞めたとしてもキャリアの発展につながる可能性が高いためである。(もちろん、これは女性に限らず男性にも該当する。)感覚値としては残念ながら理由は何であれ、マネージャー以降の離職率は女性の方が恐らく高い。それは事実だろう。しかし辞めていった女性たちを見ると、かなり楽しそうに仕事をしている人が多く、またコンサルティングファームに入社したからこそ次のキャリアが見つかり、転職できた場合が多いように見える。少なくともそのため私の周りの多くの人たち女性の「卒業生たち」は新卒であれ中途であれコンサルティングファームに来たからこそ今の仕事ができている、とほぼ全員が口を揃えて言っている。そのため仮に短期間しかいなかったとしてもこの仕事に興味があるのであれば、試してみるのは悪くないだろう。

 

またそもそもコンサルティングファームの評価の仕組みは男女で全く区別されない。男性だろうが女性だろうが、どんな宗教だろうが、LGBTだろうが、評価には関係ない。また女性パートナーの割合が低いのは単純に応募している人が少ないから、ということも一因としては挙げられるだろう。特に今のパートナー世代が入社したのは10-20年前でありその頃はもっと新卒・中途の女性比率は低かっただろう。更に経営コンサルティングファームコンサルタントの主要出身大学の男女比にも(残念ながら)偏りがある。東京大学京都大学で20%程度、慶應大学でも35%程度である。もちろんそれだけが原因ではないだろう。女性コンサルタントの中には、女性であるが故に仕事がやり辛かったと感じることがあるという話も残念ながら聞く。綺麗事を並べるつもりはない。しかしおそらくこの働きにくさは今日の日本社会においてはコンサルティングに限らず、多くの職場で多かれ少なかれ存在しているようにも思える。むしろ女性にとってもコンサルティングファームは相対的にはかなり働きやすいところではないかとさえ個人的には思っている。

 

女性であっても少しでも経営コンサルティングに興味があるのであれば応募してみるいいだろう。仕事が性に合えば長く続ければいいし、合わなかったとしてもその先のキャリアの広がりは思っている以上に存在するのである。