トーキョーハーバー

コンサルティングの現場から

糞アウトプットにどのように対応するべきか?

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ジュニアなメンバーと仕事をしていると必ず一定の割合で駄目なアウトプットが出てくることがある。このときはシニアな立場であれば、駄目なものは駄目というのは大事な仕事の一つである。しかしこのやり方を間違えるとジュニアなメンバーのモチベーションや自信を著しく落としたり、逆にアウトプットの質を毀損したり、あるいはジュニアなメンバーを勘違いさせてしまったりする。雑にいえば厳しすぎても甘すぎても駄目なのである。

 

私自身はほぼ一貫して360度評価では平均よりは大分高い評価を得てきているという自負はある。もちろん個別にはもっと違うやり方をすれば良かったと思うし、今でも色々と直すべき傾向はあると思ってはいるが、全体としてはかなり評価は高いと言っていいだろう。またジュニアの駄目なアウトプットに対してある種厳しく聞こえることを言っても(そもそも自分はあまりそれは殆どやらないが)、正しく伝えれば感謝されることもある。(もちろんあまりそれを過信しすぎると裸の王様になりかねないことには注意が必要である。)

 

結局のところジュニアの駄目なアウトプットの扱い方には小手先の技術ではなくいくつかの思想が必要であると思っている。あくまでも正しいことを正しく伝えればいいだけであり、そこには厳しいも甘いも存在しない。先程、「雑に」と書いたのはまさにそのためである。あくまでも言うべきことは言わなければならないのである。

 

次に「駄目アウトプット」を駄目だという発言の目的を明確に意識することである。そして原則としてはその目的はまずはアウトプットの質を上げることを主眼に置くべきであり、それが解決した後で、次にジュニアメンバーの能力向上を考えるべきである。しかし一方で特に厳しい時間軸の中で「糞チャート」が出てくると当たり前だが血圧は上がり怒りが沸いてくる。そしてその怒りの矛先は糞チャートを作ったジュニアに向きがちである。しかしこれは単なる感情の問題であり全く持って問題解決志向ではない。感情を制御できないのは子供であることの証である。まずはアウトプットの質の上げることに関して。駄目なアウトプットがあったときは当たり前ではあるがチームとして、あるいはファームとしてその質を上げる責任がある。上げるためにはまずはチームとして現状のアウトプットが十分な質ではなく、質を上げる必要があるという共通認識が必要である。性善説に立てばジュニアとしてはベストを尽くしてこのアウトプットだったわけであるため、そもそもこのアウトプットが十分な品質でないことをそもそも理解していない可能性が高いため、まずはそれを共通認識として持つべきである。そのためにはこのアウトプットがなぜ駄目かを論理的に説明できる必要がある。この目的はあくまで何故これでは駄目であり、どこを直すべきかを伝えるためであり、決してこのジュニアを批判するためではない。言い換えると「どのようにして目の前のアウトプットの質をあげるべきか?」という論点の問題解決の第一歩として駄目なアウトプットの理由を説明するのであり、このアウトプットは誰が作ったかは問題ではないのである。「糞チャート憎んで、人を憎まず」のスタンスが必要である。これを明示的に意識すれば言われる方にもそれは伝わる。

 

そして後者、ジュニアメンバーの能力開発に関してである。これに関しては一通り、前者の品質向上の問題解決をし終わった後に実施するべきである。これはもちろん質を上げることの方が緊急性を要するからであるが、副次的な要因として問題解決の議論を通じて双方が冷静になるためになる、という理由もある。いったんお互いが冷静になった上で、少し落ち着いた場で「糞アウトプットを出さないために今後何をするべきか?」という論点を議論するべきである。これも明確な論点がありあくまでも純粋な問題解決と位置付けるべきなのである。決してジュニアを批判することが目的になってはならないのである。プロフェッショナルであればより良いアウトプットを出したいと思っているという前提で接するべきであり、それに貢献すればいいだけである。

 

糞アウトプットを目にしたら決して感情的な反応をしてはならない。あくまでも品質向上と能力開発を分離しそれぞれに対する問題解決をするべきなのである。