トーキョーハーバー

コンサルティングの現場から

あるヘッジファンドの代表からの学び

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一時期、ある長期投資をするあるヘッジファンドの代表の鞄持ちのようなことをしたことがある。このファンドの代表はある分野では比較的有名な人であり、またこのファンドも浮き沈みが激しいヘッジファンド業界において比較的長い期間、実績を挙げてきている。


この代表が投資先の社長やファンドの投資家、あるいはマスメディアの人たちに話している内容を横で見ていると、どのような文脈でも大抵、同じ話をしていることに気づいた。その内容は彼がファンドを始めるにあたって持っていた株式市場と企業経営に関する問題意識とそこから発展した彼独自の見解であった。会話によっては多少強引に彼の問題意識にあるテーマに誘導していた感は否めなかったが、それでも聞き手はその話題を面白がり、結果的に面談は盛り上がって終わっていた。


結局のところこのテーマは企業経営に意味合いがある広がりがあるテーマであり、かつ彼独自の見解であったため(=聞き手にとって初めての内容であったため)に、様々な文脈で使える汎用性があったのだと考えている。これはヘッジファンドに限らず、プロフェッショナルとして生きていくのであれば必ず持つべきものだと思っている。特にシニアになるほど企業活動や社会に対する独自の問題提起や提言を持っていないとクライアントから見向きされなくなってくる。このテーマはライフワークとは言わなくても時間軸としてはだいたい5-10年くらいの期間は継続して考え発展させながら、また新しい次のテーマを見つけるのがちょうどいいと思っている。


自分自身もアソシエイト時代の後半くらいから自分なりのテーマを持ち、時間のあるときにそれらを発展させてきた。これらのテーマはそれなりの独自性と広がりがあったと自負してきており、それによって(提案活動の一環として)クライアントとの議論の幅を広げたり、研究活動プロジェクトを立ち上げたり、社内論文を書いたり、いくつかのイベントで対外発表をしたりしてきた。それによって自分自身のプロフェッショナルキャリアも広がってきたと認識している。


プロフェッショナルとして生きるのであれば、独自かつ広がりを持つべきだし、それを探し続ける努力をするべきではないだろうか。それはシニアにならないと難しいように思えるかもしれないが、「できる」と信じれば案外、アソシエイトのうちからでも見つけられることも多い。