トーキョーハーバー

コンサルティングの現場から

居酒屋談義とクライアントミーティング

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この商売を始めて最初の頃はクライアントミーティングで話すことがとにかく苦手だった。(自分のような引きこもり体質の人間は本質的には今でも苦手ではある。何をどう話してもイマイチ言いたいことが伝わっていないように思え、またいわゆるトップダウンメッセージとか構造化などを意識してもあまり効果はないように思われた。


何故なのかを考えているうちに、自分のクライアントミーティングでの喋り方と居酒屋で友人と話している時(特に自分がノッている時)の話し方が著しく異なることに気づいた。クライアントミーティング中は「プロフェッショナル」っぽさを意識し、背筋を伸ばし、丁寧な言葉遣いで、引き締まった表情で、はっきりと物事を話していた(話そうとしていた)一方で、居酒屋でノッている時の自分は姿勢もいい加減だし、言葉遣いも雑であったが、それでも後者の方がはるかに「伝達率」は高かった。またもう一つの特徴として後者の喋り方の際には明らかに喜怒哀楽が表情に出ていた。これは見方を変えると、仕事の時は自分は、自分にとっては不自然な話し方をしていたのである。


それ以来、例え話し方は当時の自分が思い描いていた「プロフェッショナルっぽさ」はなかったとしても、居酒屋でノっている時の自分をイメージしながら、それに可能な限り近づけることを意識するようにした。また話している時、自分の表情はどれだけ動いてるかも意識し、また相手をどれだけ笑わせたのか(勿論、仕事のコンテンツで)も数えるようにし、また慣れてきたら敢えて乱暴な言葉をたまに使ってみたりするようにした。これらの試みを始めると比較的短い期間で自分の喋りの「伝達率・視聴率」は劇的に改善した。


ここまでは自分の話ではあるが、これは私に限らず、多くの比較的ジュニアなプロフェッショナルに該当するようにも思える。「論理的には正しいことを言っているし、話し方もしっかりしているが、イマイチ面白くないし話を聞く気になれないし、聞いても頭に入ってこない」といった相手に思われているように感じた時は、ノっている自分の喋りと仕事の自分の喋りの差分を意識してみるといいかもしれない。