トーキョーハーバー

コンサルティングの現場から

パーディアムにこだわる

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元ベイン&カンパニーの日本代表でその後大手PEであるベインキャピタルの会長になった堀新太郎氏は昔、ある講演で「一時期、独立コンサルティング事務所をやっており、その時は日本で一番高い単価を取ってやろうと思ってコンサルティング報酬を設定した」と言っていた。もちろん具体的な単価は明言しなかったが、どうやら一日の単価は数百万円程度ではなかったのかと推測される。一日の単価を仮に300万円だったとすると、標準労働時間を8時間労働とし年間250日働くとすると年収にして7.5億円となる。実際にはこういった独立コンサルタントは丸一日一つのプロジェクトに時間を使うことは想定できないので、例えば週に2時間の打ち合わせ月に4回、前後の準備に各回2時間とするとアドバイザリーの費用は600万円となる。

 

堀氏に限らずトップコンサルタントの多くは年収そのものよりもパーディアム(一日当たりの単価)にこだわる傾向がある。しかしこの習慣はトップコンサルタントに限らずにプロフェッショナルキャリアを築こうとしている人なら誰もが持つべきものではないかと思う。それを定点観測することで自分の付加価値の大きさを測れるためだ。例えば9時から20時まで休憩時間1時間として一日10時間、年間250日働き、その人の年収が1000万円だったとするとその人の一日の単価は4万円、時給にして4000円となる。年収1000万円は高給の一つの節目とされているが、時給ベースでみるとコンビニなどのアルバイトよりは高いが、難関大学の学生のちょっと高めのアルバイトの時給と大して変わらない。もちろん家庭教師は一日に10時間連続してできることはまずないが、一時間当たりの付加価値という観点では大学生のカテキョーと年収1000万円はあまり変わらないのである。

 

付加価値と報酬は残念ながら必ずしも適正な水準になるとは限らないが、パーディアムは労働市場という一つの市場で決定される価格と見ることができ、市場は一定の合理性があるため完ぺきとは言わなくてもパーディアムは自分の出している付加価値を示唆する一つの指標になると言えよう。自分のパーディアムを計算しそれが適正な水準にあるか、過去と比べて上昇しているか、はプロフェッショナルとして定期的に見ていて悪くはないだろう。