トーキョーハーバー

コンサルティングの現場から

「おススメのメニューは何ですか?」がダメな訳

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レストランで注文する際、時に選ぶのが面倒で店員に「オススメのメニューは何ですか?」と聞く人がいる。しかし実はこれは非常に質問としてのスジが悪い。何故だかわかるだろうか?答えは相手になんらかの判断を迫る質問であり、そのため相手への思考の負荷を掛ける質問であるからである。何もオススメのメニューくらいで思考の負荷などと大げさに、と思うかもしれないが実際にやってみるといい。同じ質問でも下記の2パターンの質問を何件か試してみるとその差を顕著に感じるだろう。

 

・オススメのメニューは何ですか?

・売れ筋のメニューは何ですか?

 

もちろん店員の中には満面の笑みとともに店員のオススメをすらすらと感じよく答えてくれる人もいる。しかし前者の質問だと結構な割合で回答に一瞬詰まる人もいるが、後者だとほぼ確実に質問に答えて貰える。結局、前者は意見を聞いている訳でありそれは何らかの判断を迫っているのに対し、後者は事実(所謂コンサル風に書くとファクト)を聞いている質問であるため思考の負荷がかからないのである。判断を迫る質問の場合は論理的には選択肢の洗い出し→評価軸の洗い出し→評価→選択をする必要がある。勿論、日常生活においてはここまで厳密な思考はしないが本質的にはそのような思考を強いており、相手への負荷は大きい。一方、事実の共有を迫る質問は回答者として何を考えればいいかが明確であるため、思考の負荷が小さい。そもそも何故このような質問をしているのかを思い出して貰いたい。オススメのメニューを聞くのは自分で判断をするのが面倒だからである。人間にとって何かを判断することは非常に負荷の高い思考なのである。

 

これは仕事においても極めて重要である。状況に応じて自分は相手から何か事実の提供を期待しているのか、それとも判断(広い意味での意見)を求めているのかを意識するべきである。また後者であれば本当にそれが必要なのか、頭脳労働において付加価値の高い判断を他人に外注していないかを今一度自分に問うべきであろう。