トーキョーハーバー

コンサルティングの現場から

「いくら」お金が欲しいのか?

スポンサーリンク

お金はあるに越したことはない。十分にお金があれば生活に困ることもないし、嫌だと思えば仕事も辞められる。欲しいものも手に入れば生活は快適になる。男性の場合は結婚と年収にも強い相関がある。お金がもっと欲しいかと訊かれれば余程の変わり者でない限りほぼ全員が(本質的には)もっと欲しいと答えるだろう。

 
しかし「お金が欲しい」だけでは単なる願望だ。それを一段と思考を深めて行動に落とし込むべきだろう。そのためには「いくらお金が欲しいのか」を明確化するべきだと考えている。

 
もしも年収1千万円が欲しいのであればある程度高給とされる大企業に総合職で働けば40歳までには達成できるだろう。年収一千万円はサラリーマン(給与所得者)の平均年収が420万円程度であることを考えると十分に高給と言えるだろう。給与所得者全体では4%程度、男性だけなら6%程度でありそれなりに難関だ。ただ実際には年収一千万円の手取りはざっくり750万円くらいで単純月収で62万円で専業主婦や子供がいたりしたら、特に都内ならかなり生活は苦しい水準だろう。


もしも年収2千万円が欲しければ(給与所得だけで達成しようとすると)大手商社や大手デベロッパー、キーエンスM&Aセンター、GCAなどの一部の日系企業、あとは欧米系大企業に入らないと難しいだろう。給与所得者の中での割合は0.4%であり1000人に4人の水準となかなか大変だ。イメージとしては小学校で学年で一番にならないといけないレベルだ。


もしも年収5千万円が欲しければ、日本の大企業であれば役員クラスにならないと厳しい。欧米系大手企業でも幹部クラスにならないと厳しい。あとは外資投資銀行コンサルティングファームである程度、昇進する必要がある。その場合は学歴も早慶上智クラスはないと厳しいだろう。(もちろん例外もある。)


もしも年収1億円欲しければ、外資投資銀行などでED~MDクラスにならない限り厳しい。もちろんファナックなどの日系大手でもトップ10人に入れば達成可能だが新卒からは30年以上待たなければならない場合が多い。

 
もしも年収10億円欲しければ給与所得者であればヘッジファンドなどで業績に連動した報酬を得ない限り難しい。あとは投資銀行などで日本の幹部になるかくらいだろう。

 
このあたりになってくるともはや給与所得では厳しくなってくる。あとは自分なりに不動産屋や株式などで投資するか(といってもこれも言うほど簡単ではない)、起業するかしかなくなってくる。起業の場合はどちらかと言うと年収というよりは一時的な収入ではあるが、一定の利益が継続的に出る形まで仕上げ、会社を売却したりIPOをして自分の持分を売り出したりすれば10億円は作れるだろう。

 
ただし同じ起業でも10億円を手にすることを目指すのと100億円を目指すのではそのやり方が異なるだろう。10億円であればある程度利益が出ており(数千万円から1億円程度)、またある程度成長して入れば10億円は手に入る。VCなどから外部資本を入れても20億円くらいの株式価値にすれば50%の持ち分でも実現できる。この規模なら「ちょっと工夫したIT関連事業」でも実現できる場合も多い。しかし100億円が欲しいなら話が違ってくる。その場合は最初から相当なスケールで事業が拡大できる展望を持って起業しない限り難しいだろう。(もちろんそんな展望を描いただけで実現できれば苦労しない。)

 
だらだらと書いたがいいたかったことはもちろん個別の年収別の職種・業種ではない。(中には多少外れていることもあるかもしれないし、それを指摘してくる所謂ksrpも飛んでくる気もする。)結論としては「お金が欲しい」と思っても「いくら欲しいか」によって取るべき行動は著しく異なるということだ。自分がお金を欲しいと思ってもそれがいくらなのかを一度、冷静に考えてみるといいだろう。それこそがキャリア戦略と言えるだろう。